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エッセイタイトル「プロになろう」
2006年3月3日
医学博士・歯科医師 林 春ニ

 よく聞く言葉に“一生懸命やったことを認めて欲しい”というのがあります。

 私はこの言葉があまり好きではありません。ふざけたり、怠ったりしてうまくいくはずはないから、うまくいくために“精”や“根”をつめてがんばるのです。その結果としてうまくいくのですから、結果が悪ければ無駄骨を折ったにすぎません。

 大人の世界は結果だけで評価されるのが普通です。結果がよくなければ“だめ”ということです。努力や工夫をするのは結果をよくするもので、もしもその結果が思わしくなければ認められるどころか責任を取らされてしまいます。


 そうは言っても努力や工夫すれば必ず結果が良くなるわけでもありません。状況や環境やそのときの運によっても大きく左右されます。だからといって結果が悪ければほめられることはまずありません。

 ところが立場が変わればまったく違います。これが学生だったら結果よりもプロセスが大事になります。つまり結果に向かって本当に努力したのか、工夫をしたかが問われます。

 大人の世界では努力や工夫をするのは当たり前で、そういう知恵を持っているのが大人だからです。
また大人は自分の家族や職場の人達や世間様を支えていかなければならないのです。失敗や遣り残しをしていたのでは多くの人達の生活を危うくしてしまいます。
ですからどんなことがあっても失敗は許されないのです。努力しまいと工夫しまいとプロセスは問われません。成功あるのみです。

 これが大人というプロ集団の宿命です。